仕事の向き不向きを判断するのは実は難しいこと。なぜなら仕事自体の向き不向き以外に以下の要素があるからです。
- 会社に合わない
- 人間関係が合っていない
- 知識や経験が足らないだけ
このページでは仕事の向き不向きの判断方法と、辞める場合はどうすればいいかなどを解説していきます。
本当にその仕事に向いてないかを確認

その仕事が好き/楽しいかどうか
まずその仕事自体が好きではない、もしくは楽しくないと感じていなければ向いてない可能性があります。
逆にスキル・知識・経験などが足りておらず、まだ結果が出ていなかったとしても好きであったり楽しいと感じていれば、向いている可能性もあります。
ただ以下3つは別の要素であり、あくまで仕事そのものにどう感じているかが大切。
- 仕事自体が楽しくない
- 職場が楽しくない
- 結果が出ておらず楽しくない
上記3つはそれぞれを切り分けて考えましょう。

結果さえ出せれば楽しくなる可能性は大いにあります
その仕事の能力があるかどうか
仕事は好きではないが、結果が出ており能力があればまだ向いている可能性もあります。
仕事自体は楽しくないが結果を残し、周りから評価されて頼られること自体をやりがいに仕事を続けるという人も多いです。
やりたくないと断言できるほど仕事が嫌なら別ですが、能力を発揮できるというのは相性はいいと言えます。
アドバイスを求めたか
「この仕事は向いてないかも」と悩んだら、その仕事で輝いている人に話を聞いてみましょう。
- 何をモチベーションに頑張ってるのか
- 悩んだことはあるか
- この仕事の魅力は何か
例えば上記のような内容ですが、回答内容によっては「自分にもまだできることありそう」と思えたり、反対に「あ、自分には本当に向いてないんだな」と判断する材料にもなりえます。
やりきったか
「仕事に向いてないから辞めたい」と思うきっかけは、結果が出ないからというのが多いのではないでしょうか。
逆に言えば仕事に限らず、結果さえ出れば面白くなってくるもの。ただ結果が出るまでには、それなりの訓練期間と苦労があるのはどの分野でも同じです。
「結果を出すためにできる努力や工夫はやりきった」と言えるかどうかが、向き不向きの判断材料になるでしょう。
結果を出してるが楽しくない
結果は出ているし評価もされているが、その上で楽しくないなら向いてないと判断してもいいかもしれません。
筆者の営業時代の体験談を話すと
- 結果が出ない→筆者「楽しくない」
- 先輩「営業は人と話すことが楽しい」→筆者「全く思わない」
- 上司「営業は目標の達成感が楽しい」→筆者「なるほど。頑張ってみる」
- 頑張って結果出した→筆者「別に楽しくなかった」
- 筆者「どうやら営業は向いてないらしい」
職場自体は居心地は良かったものの、いかんせん営業を楽しめないことが自分の中で証明できたので、部署異動させてもらいました。
辞めたいのは他の原因がある?

人間関係に問題がある
仕事を辞めたいと思っている理由は実は向き不向きではなく、人間関係にあるかもしれません。
- 自分だけ仕事を多く振られる
- 自分だけ難易度の高い仕事を振られる
- 上司や先輩が全くアドバイスをくれない
- 仕事上必要だが自分には共有されていない情報がある
- チームに溶け込めない
これらは仕事の向き不向きよりも、上司の能力や人間関係に問題があるので、同じ職種で転職するという選択肢も残されます。
職場環境が悪い
残業が多かったり、成果を上げても評価されなかったり、やたらと高い目標を設定されたりすれば、モチベーションが低下するのは当然です。
やる気がなくなって仕事を楽しめていないのは事実ですが、今の仕事に向いてないかというと、それはまた別の話。
あくまで職場環境が悪いのが原因なので、混同しないようにしましょう。

ほかの仕事ではなく、他の会社はどうだろう?と考えてみましょう。
ミスが多いのは仕事量が原因?
「ミスが多くてこの仕事には向いてない」と考えている場合、仕事の難易度や量が適切か。またその後の具体的指摘やアドバイスはあったかがポイントです。
自分のスキルを大きく超えた難易度や仕事の量であれば、ミスが増えるのは当然でしょう。
特に残業が多く「早く仕事を終わらせて帰りたい!」という気持ちが強くなるほど、ミスは増えます。
仕事ではなく会社が合ってない
仕事は合っているが、会社が合っていないというケースは非常に多いです。
一口に営業と言っても体育会系の社風で訪問販売の営業をやる会社もあれば、問い合わせしてきた顧客対応するだけのまったりとした営業をやる会社もあります
この辺りは同じ職種であっても、会社によってかなり雰囲気や内容が変わるので、ぜひ一度調べてみることをお勧めします。
20代のうちは見極めが難しい

新卒1年目の向き不向きの判断
1年目は具体的な仕事内容のみならず、社会人として覚えなければならないこともあり、困惑することも多いでしょう。
ある程度仕事に慣れて結果を出したり、スムーズにこなせるようになるまでは、なかなか仕事自体を楽しむ余裕はありません。
もし同期との差を感じていても周りから見ればはっきり言って誤差。
1年目で向き不向きを判断するのは難しいです。
困ったり悩んだりしたときのために先輩や上司がいるので、一度話を聞いてみるといいかもしれません。
新卒2年目・3年目の向き不向きの判断
社会人にも慣れて、仕事も覚えてき始めた頃でしょう。同期入社が複数人いれば、差が出てきてもおかしくありません。
そろそろ仕事を覚えるだけでなく、自ら考えたり工夫したりしてある程度結果を出す必要がでてきます。
向き不向きは努力をやり切った上で判断できるものなので、まずは「努力はやり切った!」と言えるまで色々試してみましょう。
すでに「やり切った!」と言える状態で結果がイマイチであれば、向いてない可能性もあります
新卒4年目・5年目の向き不向きの判断
同期には昇進している人が現れたり、自分より結果を出す後輩が出始めたりします。このタイミングで転職を考える人は多いです。
仕事の向き不向きは0か100かではありません。さらに仕事を細分化すると人前で喋るのは得意だけど、資料作成は不得意みたいなケースはいくらでもあります。
なので「今の仕事は向いてないかも」と考えるより「もっと自分に向いた仕事はあるだろうか?」と考えてみましょう
仮に今が順調でも一度は「もっといい選択肢があるかも」と検討すべきタイミングです。
いろんな人から話を聞いてみよう
向き不向きの判断や、今後の仕事を選ぶにあたって大切なのは他の会社、仕事、業界がどんな実情なのかを知っておくことです。
そのためにはチャンスを逃さずいろんな人から話を聞いておきましょう。ネットで調べるのもいいですが、いい情報と悪い情報が両極端に存在して参考になりにくい部分があります。
学生自体の友人や、中途で入社してきた社員、客先などでいろいろ業界の実情などを聞いてみましょう
原因を分析して自信をもって辞める

やりきってダメならきっぱり辞める
「やり切ったけど結果出ないし、楽しくないし、しんどい」という状況なら自信をもって辞めましょう。
やり切るだけの力があれば、必ず結果が出る場所はありますし、結果さえ出れば活き活きと働けます。
辞めると決まれば、次こそは自分に合った仕事を見つけるために、戦略的に準備していきましょう。
自分の向き不向きをノートに整理
紙のノートである必要はないんですが、仕事を細分化して向いている部分と向いていなかった部分を書き出して整理しておきましょう。
向き不向きの判断はここでは部分的に「楽しい」「やりがいをもってやれた」「結果が出せた」ところを切り取るイメージです。
- きれいに資料を作成する
- 事務作業を効率化する
- 調べ物をする
- 交渉事
- クレーム対応
- 部下/後輩の指導
これらの情報をもとに、では自分はどんな仕事なら向いているかを考えて調べます。
様々なことにチャレンジ
最終的には自分でやってみるのが一番早いですが、その度いちいち転職するわけにはいきません。
なので可能であれば副業で少しチャレンジしてみることをお勧めします。そんな都合よく副業なんてあるの?と思うかもしれませんが、結構あります。
- 営業代行
- 事務作業
- 記事執筆
- マーケティング分析
- 設計/開発
世の中に存在する仕事のほとんどは、正社員にならずともできます。
実際未経験では仕事を受注できないかもしれませんが、内容を見て、そのためにはどんな勉強が必要かまでは具体的に想像がつきます
そして勉強する中で、または副業する中で「これは向いてる!」と思えたら、その時自信をもって転職すると失敗がないでしょう。
転職エージェントに相談
自分に合った仕事がわからなければ、転職のプロである転職エージェントに聞いてるのも手です。
自分だけでわからなかった向き不向きを、転職エージェントが深堀して質問してくれて初めてわかるケースも多くあります。
自分の意見だけで決めるのではなく、他人の意見を聞いたうえで、最終的には自分で決断を下しましょう。
まとめ

- 向いてないと思ったら、努力をある程度やり切ったかを確認
- 仕事ではなく会社や人間関係合ってない可能性もある
- 社会人1年目で向き不向きの判断は難しい
- 「向いてないかも」ではなく「より向いた仕事はあるか?」という観点で考える
- 転職前に副業でちょっとチャレンジしておくと、失敗がない
- Q「向いてないから辞めたい」は甘え?
- A
努力しきってダメならきっぱりと辞めて見切りをつけましょう。甘えではありません。
一方で努力せず、結果も出ず「この仕事向いてないかも」ではちょっと判断が早すぎるかもしれません。
ただ仕事を辞める理由が向き不向きとは別にもあるのであれば、それに従い辞めてもいいとは思います。
- Q向いてない仕事は辞めるべき?
- A
「好きでも楽しくもなくて、能力も発揮できてない」なら辞めることを一度は検討するべきでしょう。
一方で「楽しいが、結果が出てない」とか「楽しくないが、結果はそれなり」の場合は、向いてないとは言い切れないです。
また仕事自体は向いてないが「職場の居心地がいい」とか「環境や待遇がいい」という理由で続ける選択肢もあると思います。