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福島 泰子 さん

入荷工程のマネジメントは、改善を繰り返し、環境を整え、人を育成する

福島さんは現在、外資系物流業界で入荷工程のマネジメントに従事されている。物流センターに大量の商品が入ってくるのを如何に早く棚入れし、販売できるようセットアップするまでが彼女の守備範囲だ。機械化された現代の物流センターにおいて、一件、人の感情やパフォーマンスは必要ないかと思われるが、実はこの仕事の難しさは多くの人々をマネジメントして、効率よく働いてもらうことなのだと福島さんはいう。
入荷数、商品の種類、働く人々など日々変動するオペレーションの中で同じ状況など毎日起きなどしない。そこをいかに計画通りに進捗させていくか、改善を繰り返して行くのだ。環境を整え、人を育成する。これはどのような仕事をしていても通じるものがある。彼女が関与した改善のひとつに検品作業の生産性を25%以上改善したというものがある。年間1,000万円以上の工数削減となるコスト改善だ。改善を実行していく人を動かすためには、その人のモチベーションに問いかけることだ。彼女が実践してきたことは、ひとりひとりの「思考、感情、行動のパターン」であるストレングスを読み取り、やって欲しいことを指示するだけでなく相手に変化を理解してもらうために、何故そのアクションなのかを理解してから行動に移してもらうことで、エンパワーメントが働き結果に繋げることだ。
企業という現場にいることでストレングスの活用がどのようにビジネスに影響するか、身を以て体現させるために彼女は存在するのだ。
学生時代はどのような生活をされてましたか?
子供の頃から、負けず嫌いな子でした。部活でも勉強でも。
中学校の部活選びのときに、近所の先輩から誘われていたのはバスケ部だったのですが、私が選んだのは卓球部だったのですよね。何故かというと、バスケ部は通っていた中学の中でも県大会に出られない部活のうちのひとつで、弱い。最初から負け勝負みたいな気がして、そこにきて、卓球部は強い部活であったし、大会で勝てば個人にメダルがもらえると思ったのですよね。基準は勝てるところに身を置き、勝つことだったのだと思います。部活に入ってからは、みるみる頭角を現し部長にまでなりました。大会では何度も優勝することができました。残念ながら県大会止まりでしたが。そのなかで、すごく嫌だなと思うことがありました。地区大会の個人戦の決勝戦ともなると、同じ学校の仲間と当たるのですが、自分がトップになりたいのに、部活の他の仲間が対戦相手を応援していると、悔しくて、やる気がなくなる自分を感じました。スポーツマンシップもなく、どうせ彼女を応援するのでしょ?と試合放棄みたいな試合をしたこともあります。応援されていない自分には価値がないのだとまで思いました。本当、性格悪いなと思います。
高校に入ってからも卓球部に入ったのですが、進学校ということもあってか、部活としては人数も少なく弱いチームでした。この時点で私のやる気は半減。高校ともなると専門化されているところも多くて、コーチを入れて力を入れているところが強かったのです。なので、もはや大会では勝てないし、勝てないのが面白く無くなって部活を辞めてしまいました。当時中学校の時の私に憧れてくれて、自分を慕って卓球部に入ってきてくれた仲間もいたのですが、メンバーの気持ちなどお構いなしに辞めちゃいました。ですが、学校の部活は辞めたけど強い人たちと一緒に練習するのがモチベーションだったので、より高みを求めて市内の社会人実業団の人たちに仲間に入れてもらって練習をしていました。強くなりたかったのですよね。後で一般人との混合の大会で学校の部活の仲間と顔合わせたときには、バツが悪かったことは良く覚えています。力こそが全てみたいな気持ちがどこかにあったのだと思います。
勉強でも同じようなことをしていました。100点採れると思っていたテストで95点という結果を見た時、思わず丸めて捨てちゃったことがあって。周囲からみたら、何だ、コイツであったと思うのですけど、自分としては納得いかない、自分にも負けたくなかったのですよね。優秀であることがとても大事だったのだと思いますし、優秀でありたいと思っていました。だけど、大人になるにつれ、気がついたのですよね。自分より凄い人なんて山ほどいるし、その道を極めている人には敵わなく、自分は何をやってもトップになれないということに。敗北感しかなかったです。
そこで、私が考えた他の人に勝てる作戦。ひとつのことに特化するには、とても追いつけないし勝てない。なので、他の人より多くの経験を持つというのはどうだろうかと考えました。興味の湧くものには片端から手を出すようになりました。多くの経験をすることがゴールなので、何ひとつ極められず、自分は飽きっぽい性格なのだなとあるとき自覚しました。人生は勝ち負けではないですが、ずっとそんなことを考えていた子供時代だったのだなと思います。
ストレングスファインダーに出会う前と後で何か変化がありましたか?
社会人になっても、優秀でありたい自分は変わらなかったのですよ。選んだ企業は、サービス業界の中でもトップの外資系企業を選びました。アルバイトの頃からお世話になっていて、飽きっぽい自分が初めてやり遂げたと感じたものでしたし、上手く私の向上心や承認欲求を満たしてくれるところだったのですよね。店舗はお客様からも会社からも常に評価をされていて、ここでも、私は優秀な仲間と優秀な店舗で働いていたいと、店舗のランクを高くすることに必死でした。それは、QSCと呼ばれるクオリティ、サービス、クレンリネスという基準をポリシーとして、全て最高評価のAAA(トリプルA)を取るということなのですが、アルバイトであったころは毎日店舗外観の立ち上がりの淵を手で拭いていました。今思えば誰も見てないよ、そのようなところと言いたいです。そのとき、一番学んだのは最高の店舗を作っていくのは全部人なのだなということだったのです。どうやって自分の部下、バイトなどにも最高のサービスをしてもらうかいつも考えていました。人生の先輩たちも大勢いましたしね。私が入社した時代はまだ、「女なんて」という時代で男女雇用均等法が施行されてそんなに経っていない時です。「能力のない女子マネなんていらない」とエリアマネージャーから言われて、男子にも負けないマネージャーになってやると心に決めていました。やるかやらないか、できないなら辞めても構わないと言われ、どうせ結婚したら辞めるのでしょう?と、女性には生きづらい時代でした。そんな時代で生きてきたからこそ、私は強くどのような女性でも働ける社会や会社にするという気持ちになったのですよね。そのために、もっと自分のマネジメント力をつけようとしました。まずはできる人間をチョイスして最強のチームを作り、自分の手足となる人を育てていくというのが私の十八番の戦略でした。自分の王国を作るのはお手のものだったのですよ。まあ、これが裸の王様状態だったのだろうなと今では思いますけど。後になって、私の元で成長して、昇格していった人たちも多くいるのですが、一緒に働いていたとき大変だったと言われたことがあるのです。私は結果を出せばなんでも良いというようなことは許しませんし、その過程も含め正しくやることが大事だと思っていたので、厳しかったのかもしれません。ですが、これは部下がリーダーとなった時にどのくらいの労力がかかって、大変なのかということを理解した上で、相手に仕事を振らないとダメ上司になるし、その人の部下が成長しなくなると考えていたからなのです。だからこそ厳しくもあり、自分の部下のことを他の店舗や上司にとやかく言われないようにするために、どこに行っても通用する人を育成したかったのですよね。
そんな時、コーチングという思想が会社に入ってきました。トレーニングとの違いを体現できるようになるまでには時間がかかったものの教えるだけではダメ、本人が行動できるようにしてあげることが大事であること、そのための伴奏者であることを知りました。衝撃でしたね。もやもやしていたものが、晴れたようでした。それでも、部下がやるべきことを何故やらないか、効率的に仕事ができないのか私には、理解ができませんでした。忙しいから「できなかった」とか、ひとつずつしか進めない、などということは私にとっては理解できないし、許し難いことでした。コーチングを理解していくと同時に部下やチームメンバーのフィードバックから、自分がどんなに厳しく怖い存在であったのかに段々と氣がつくようになりました。コーチングの考えとストレングスファインダーに出会って大きく自分が変化したと思います。私自身は「自分ほど面白いやつはいないと思う」と思っていたのに人から見られていた図が全く違ったものに大分ショックを受けていました。全然怖くないし、と思っていましたし、普通の表情をしているだけで怖いと言われることに「北風と太陽」を思い浮かべ、自分のやり方を変えなければいけないのだなと、強く感じました。ストレングスファインダーを知った私は、人にも自分にも厳しくなりがちであり、自分はスケジューリングや人のアレンジ、店舗や人材をどうしていくかなど片付けることは容易いことであったことに気が付きました。自分がイラっとすることは、自分だからできることであって、誰でもできることではない、特別なことだったということにやっと気がついたのです。そして、自分は人に厳しいだけである冷たい人間だと思っていたのですが、周囲を元気にすること、仲間から外れそうになった人はとことん救い、その人のいる場所を作ってあげることを、息を吸って吐くようにしていたことに気が付きました。人のモチベーションを上げ、具体的に褒める、元気にしていくことで、相手の強みを認めてあげる、このことがチームメンバーの活力になり結果が早期にでるようになったことは私にとっては一石何鳥にもなることでした。優秀であることに重きを置いていた自分にも、結果を出せるようになることもです。そして、私自身も楽しく仕事をしている方が精神的にも仕事の進み方にもとても良く働いているのではないかと感じるようになりました。
今後、どのような活動に力を入れて行きたいですか?
人のモチベーションがどのように、企業の業績に直結していくかを、自分の所属チームで証明し続けていきたいと思っています。自分も含めて実験台みたいになっていますが、結果に拘りすぎてピープルマネジメントが疎かになっていることが多いのではないかと感じています。企業としては、研修も取り入れているし、それなりの教育をしているとお考えのところもあると思いますが、提供するだけでなく、その人たちが行動できるようになっているかどうかが大事だと思うのですよね。世の中、ダメなことに目を向けることが多く常に「減点法」であることを感じます。内なる自分を知り、認めることで人への興味、そして強みを活かす人生にしてもらえば、心を病む人も激減し企業や自分の望む結果が短期間で手にいれられるのではないかなと考えています。「減点法」から「加点法」になるような評価を取り入れていけるような社会文化を作りたいです。企業にとって、システムを作るのも「人」であり、システムを動かすのも「人」です。が故にそこに従事する人には考えもあり感情もあります。そこにいかに働きかけて、行動変容していくかが企業にいるマネジメントチームの力の見せ所だと思います。そのような人を育成できるように働きかけていきたいです。
福島泰子
インタビューを受けた方
福島泰子
プロフィールの詳細は追加予定です。