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嶌村 麗子 さん

グローバルとローカル/ITとハートが、うまく融合した世界をめざして、今の私にできることを

医療・介護職向けのコミュニケーションに関する研修講師をされている嶌村麗子さんは、その傍ら、現在ドラマセラピーという表現セラピーの手法を取り入れたコミュニケーションの授業を大学で展開するという多才な女性である。ドラマセラピーとは、演劇をコミュニケーションのツールにして、学生たちが自己表現する、学生同士で互いを理解しあう場を毎回ワークショップ形式で、提供している。文学座研修生を経て10代、20代前半までは、小さな舞台などで演じる役者だった。それが仕事の軸をコミュニケーションを教える研修講師に移してから、演劇に対して、自分が演じていた時と違った視点に出会い、再び学び直しを始めたという。その中で出会った「ドラマセラピー」では、表現する力や技法を使い、時に人の心を癒し、時に目標に向かってイメージリハーサルを行う。
多彩な自分の中のイメージを立体的なドラマにしていく事で、自分自身の未来の可能性、自分のリソースを決めつけずに探索、考察していく事ができる。これはストレングスに通ずる所が多いにあるという。今回は、そんな嶌村さんに、コロナ禍での気付き、そして、今後の生き方についてインタビューした。
どの様な子供時代を過ごされてきたのですか?
子どものころは現実のものよりも、イマジネーションの世界が7割くらい占めていた気がします。喘息持ちの虚弱体質で、しょっちゅう学校も休んでいたので、想像を巡らせて漫画ばかり描いていました。小学校のころ、家族で海外旅行に行って「お土産は何がほしい?」と聞かれて、まがまがしい骨とう品屋に入って、古ぼけて怪しげなペンダントを買ってもらったり。友達と石を拾い集めては、「これは隕石だ」、とか、「大昔のアンモナイトの化石だ!」とか想像していました。「太古」「古代」とか「宇宙」とかが好きでしたね。
ストレングスファインダーには時間についての資質があって、未来志向は未来、適応性は現在、 原点思考は過去を見ていると言われますが、私が持つ「運命志向」は時空を超えた感覚なのかもしれませんね。
あとは、小学生の頃からやはり演じることが大好きでした。人に見てもらうのが好きというより、他の世界に没入する感覚が好きだった気がします。
ストレングスに出会って、何が変わりましたか?
ストレングスを知る前は<多様性>というキーワードは、頭だけでわかったつもりになっていました。でもストレングスファインダーに出会い、資質の違う人たちを目の前にすると、どれほど一人一人の感じ方、考え方、価値観が違うかが、リアルに感じられて、圧倒された感じがしました。積極的にストレングスファインダーの研修を実施するようにもなりましたが、それ以外の研修でも、人の感情を勝手に思い込まないようになりました。私は共感性がTOPなので、人の気持ちが肌身に染みてくるような感覚を持っているのですが、<わかった気にならない>ように心がけるようになりました。
それと、ストレングスに出会う前は、よく心や行動がグラグラしてブレていました。最初に自分の資質TOP5を見たときには、「私って、特徴のない人間」という印象でした。 強みとはとうてい結びつかず、逆にデメリットの方が大きいと感じていました。目標志向とか達成欲といった、成果に向かって突き進むような資質がうらやましくて。これは、ストレングスを最初に見たときによく起こる「あるある」の状態。なんといっても自分にとっての当たり前ですから。ですが、どうやら隣の芝が青いのはお互い様なのだということが、様々なストレングスコーチとの交流の中でわかり、自分の芝の手入れに身をいれよう!と思えるように変化していきました。今もぶれないかといえばそうではありませんが、ストレスマネジメントも自分の特性に合わせたものが理解できるようになり、立ち直りが早くなりました。ストレングスを学ぶ事で、自分自身の栄養源を知れた感じです。だからこそ、さあ、あなたの栄養源は何?そんな感じで他の方のストレングスの資質も見ています。
あとは、夫婦関係の理解につながりました。夫は、戦略性×活発性×指令性で私から見るとアドレナリンタイプの発令型。私とは真逆でエネルギー量も特性も全く違うので、「なぜ、人の気持ちがわからないのか?そんな言い方したら相手は傷つくでしょ!(共感性あるある)」と憤り、相手を変えようと思っていました。ストレングスを深く学ぶ事で、それもなくなり、今では、夫も資質の言葉を使って「いまの戦略性が出たな!」「俺、指令性だからな~」と自分のことを言語化するようになりました。ここまでくるのに20年以上かかってしまったのですが。
ストレングス的にも、私が持つ「共感性」と夫の持つ「指令性」は協力するとパワフルな成果が発揮できる組み合わせと言われているのですが、互いに未熟だと加害者/被害者の関係になりやすい気がします。世の中のパートナーシップに悩んでいる方にもストレングスの切り口で互いを知ることはおすすめです。
今後の自分のビジネスや生き方、ストレングスの活用の仕方について 教えてください。
私自身は、こんがらがっている自分の中の声や思い込みを表現して探索してみたり、違うパターンを実験してみたり、その人にとっての現実(本番)の予行練習を一緒にできるようなバックステージスタッフでありたいと思っています。そんな中で、自己探索のツールとして、ストレングスを役立ててもらいたいのです。
強みも弱みもひっくるめて、ちょっと俯瞰して自分を見てみる。そうすると、自分が自動生成しやすいドラマのパターンも見えてくるので、そこから距離を置くスキルもついてきます。研修でも、個人セッションでも、一人ひとりが生きやすくなることをキーワードに活動し続けていきたいと思います。
コロナ時代に突入して、今、思うことはありますか。
仕事は、一気にペースダウンしました。時間が出来た分、何をしているかといえば、ずっと放っておいてしまったベランダの植物の手入れをしたり、古い土に竹酢液を混ぜて再利用できないか土いじりしたり、読まず仕舞いだった本を広げたり、納豆菌を取り寄せて納豆を作ったり、、、菌好きなので、次はテンペ菌でテンペも作ってみようかなと!なんだか期せずして豊かな日常が立ち上がっています。今は、「土をいじる」ってこれもセラピーだな!と実感しています。触れたとたん、マインドフルネスです。簡単な野菜くらいは作れるように練習しようと、種も買って今、ミニ菜園に挑戦中です。今の季節、芽がどんどん出て、朝日の昇る時間帯から一人で感動しています。
今までは、仕事が終わって夜、駅やバスに乗る前にあるスーパーなどで、買えるものを買って帰宅といった流れでしたが、今は時間があるので地域を散歩し、少し遠回りしながらでも、個人商店で頑張っている飲食店、花屋、八百屋などで買い物をしています。友達が移民支援団体で活動しているのでクラウドファンディングを使って応援したり、経済活動も出来ることを無理せずにやっています。朝6時半ころには近所の公園に行って、コアトレーニングに混ぜてもらってストレッチや筋トレしたり、すごく暮らしが等身大でローカルになった感じがあります。一方でIT化が進んでくれたおかげで、急に20年ぶりにボストンに住んでいる友人からメールがあって「大丈夫?よかったら今コロナで不安な思いをしている仲間とシェア会してるから参加しない?」なんて声かけてもらって、BOSTON時間のお昼、日本の夜中の1時にZOOM会をするようになりました。 英語で聞き取れる会話は半分程度ですがカナダやドイツそれから私が日本から、今感じている不安やそれぞれ置かれている状況や気持ちを分かち合っている感じです。仕事がなくなってしまったり、医療現場で大変な思いをしていたり、人種差別の恐怖を感じていたりと抱えている状況は様々ですが人間として平等につながっていると感じられる場は「運命志向」としては、ものすごい栄養です。もちろん不安がないわけではないのですが、コロナ危機がなければ、得られなかったこと、もしくはずっと死ぬまで先延ばしにしていたことが得られた気がしています。
私はリウマチを抱えてかれこれ17年目なのですが、これは私にとっては、とってもやっかいな課題です。日々の体調にすごく自分のエネルギーを持っていかれて、だるさと格闘する日々があり、自分のファウンデーションが揺らぐことがあります。ずっと、「乗り越えて克服するんだ!」と自分を鼓舞しながら、投薬治療したり、外科的な手術をしたりしてきました。でも一番の敵は自分の思い込みの声でした。病気のことがばれてしまうと、仕事がなくなってしまうのでは?頼りにならない人と思われないか?という不安や恐怖感。そっちの心の声の方が大きくて一人で格闘していました。進行性でもありますし、どう折り合いながら生きていくか?いつもテーマだったんです。それが、このコロナを転機に「ありゃ。これはこのまま免疫抑制する薬を飲んでいたら、感染しやすくなって病院に迷惑かかてしまう」と思ったときに、かかりつけの医師にも相談し1月から投薬を中止することにしました。薬で免疫抑制しているので、どうしても感染症にはかかり易い状態になります。
私の場合は、「運命思考」(これも何かのメッセージ)と「共感性」(今入院したら周りが大変、、)が作動して選択できたと思います。幸い体調は良好で、かといって決して楽観するわけでもなく。医師とも、主体的にコミュニケーションをとって、投薬なしでも血液検査してもらえるように依頼したり、どうなるかわからないけど、今したい選択を一つ一つ、コーチングやドラマセラピーといった場で予行練習しながら選んできている状況です。仕事が好きだったり、動き回って身体の声が聴きづらい状況だったのが、すべての動きが停止してしまったこともあって、物事を等身大に戻して、自分らしく仕事も続けていくことを考えるいい機会になったと、とらえています。
日本のことでは、目下、全国的に、大学の授業、小中高もオンライン化を迫られていて、先生たちもこの大きな変化の中、どんな学びを展開できるか?「できない」を「どうしたらできそうか??」それぞれの工夫を日本全国でシェアしながら乗り越えようとしている気がします。前例がないから、一人ひとりが、完成品でなくても、やってみて結果を引き取って、またやってみる実験の世界に踏み出している。インターネット上で知り合った方にアイデアを分けていただいたり私自身もシェアしたり、突然の流れや様々な人達に助けられていると感じています。グローバルとローカル/ITとハートが、うまく融合した世界をめざして、この変化を受け止めながら、自分もできることをやっていこうと思います。
インタビューを受けた方
嶌村麗子
プロフィールの詳細は追加予定です。